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こんにちは設計チーフの千知岩です。
さて今回は、以前ご提案させて頂きました、YD邸のプレゼンテーションにおいて、最適解を導くための手法についてご説明させて頂きます。

土地探しからスタートされたご家族4人の2階建てのお住いです。

敷地は北側が4M道路、東西に長い敷地で南側には3階建の建売が敷地いっぱいに建ち並んでおり、東西には平屋住宅・地蔵祠のある25坪の土地です。

コンセプトでもあるご要望は
・明るく開放的な天井高の高い2階LDK
・上記LDKは天井の仕上げなし(空間を最大限広げる)
・2階LDKに続くデッキバルコニー
・広い土間・駐車スペースを確保
・アイランド造作キッチン

初期案として明るく開放的なキッチン・ダイニングを中心としたオープンルーフのあるSOWEデザインをコンセプトに計画をスタートさせました。


計画の課題として

1.南側に3階建ての建売住宅が建ち並ぶ中、南面からの日射取得(冬の太陽熱)が可能か。

2.南側の3階建て住宅が建ち並ぶ中、バルコニーのプライバシーが可能か。

3.2階の開放感をより広げるために階段に扉を設置しない際の冷暖房対策をどうするか。

4.25坪の敷地で要望する諸室を満足させながら敷地内に駐車スペースは可能か。

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検討を重ね最適解に至った方法論ですが、

1.敷地に南北方向の奥行がないため、ペントハウスを作っても吹抜から日射取得を見込めないため建物形状での対応は不可能、そこで屋根から大量の日射取得ができる商品がSE構法のSOWEオープンルーフという優れものの商品で対応しました。タタミ2畳分ほどの開口が屋根に開いており、太陽熱を取り込みたい際に開放し、外気温低下や夏季の日中などは内部に断熱扉が電動で開閉する仕組みになっています。フレームはスチール製で準防火地域に対応し、夜間は大きな開口で星を眺めることが可能となります。

 

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2.リビングから連続するバルコニーはウッドデッキバルコニーとし、手すり壁を掃き出しサッシと同じ高さとすることで、掃き出しサッシにカーテン等の必要がなくなり、外部からのプライバシーが守れます。
 
3.階段は2面がリビングに接しており、手すりはスチールにて開放感をつくり2面を床から障子(太鼓貼)にて覆いました、季節によっては壁の間に格納できる仕組みとしています。障子は断熱効果があり、インテリアとして夜間は行灯のようになり、リビングの空間に変化をもたらし
 
4.1階は必要最小限に水廻りと寝室をコンパクトにまとめ、2階にはLDKにつながる諸室をコーナー等で配置し、2階の面積を増加させ玄関・駐車場の軒下とすることで、駐車スペースを確保しコストダウン一役も担っています。

 
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YD邸は外観からは想像もつかない程、プライバシーの高いインナーバルコニーがあったり、遊び心のある階段には中間踊り場に本棚・黒板塗装、またSOWEオープンルーフは四季を通じて楽しめるものとして、家族にはなくてはならないものとなりそうです。