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こんにちは設計チーフの千知岩です。
さて今回は、先日ご提案させて頂きました、TY 邸のプレゼンテーション
において、最適解を導くための手法についてご説明させて頂きます。
 
土地探しからスタートされたご家族4 人の2 階建てのお住いです。
 
敷地は北側が道路、南北に長い敷地で南側には3 階建の校舎が敷地いっぱ
いに建っており、東西には2 階建て住宅、唯一北東側に河川の桜並木が、
更に視線を伸ばすと山の稜線が望める40 坪弱の土地です。
 
コンセプトでもあるご要望は
・家族でキッチンを囲める家
・友人を招いて楽しい時間を過ごせる家
・暑い寒い、体感ストレスのない家
・桜並木を眺めたい
 
初期案としてキッチン・ダイニングを中心とした『桜並木を愛でる家』
(2 階をパブリックスペース)として、計画をスタートさせました。


計画の課題として
 
1. 眺望優先のDK レイアウトを北側に配置した際の、南面からの日射取得
(冬の太陽熱)を確保したい。
 
2. 南側に3 階建て校舎がある状況で、南面からの日射取得(冬の太陽熱)
が可能か。
 
3. 屋根付き自転車置場・2 階リビングからのデッキバルコニーを確保し
たい。
 
4. 桜並木を眺めたい為、建物配置において東側隣地建物と駐車場奥行を
確保した際の配置では借景が望めない。


20131214_丹山邸 スケッチアップ.jpgP8(スケッチアップ断面)丹山邸.jpg

検討を重ね最適解に至った方法論ですが、
 
1.2 階南側からの日射では到底北側までの日射は望めないため、「さしか
け屋根」形状とし北側部分の片流れ屋根を南側に大きく開き吹抜を作るこ
とでそこから北側の2 階ダイニング内壁に南側の日射が届きます。
 
2.3 階建て校舎の配置・高さを測定し、冬至の南中高度から南側2 階リビ
ング外壁面の位置を割り出し、建物内部へ差し込む日射量を確保しました。
 
3. コストパフォーマンス(費用対効果)を考慮し、建物を積木ブロックと
仮定し、2 階部分を道路側へSE 構法が許容するまでスライドさせることで
、北側へ張り出した2 階下部は自転車の屋根となり、南側はルーフバルコ
ニーとすることで余分なコストが軽減できました。
 
4. 上記がSE 構法であることで可能となり、北側は駐車場奥行を確保する
と共に北側外壁面が東側隣接建物とほぼ同じ位置で借景を望めることが3D
 のシュミレーションでも確認できました。
 
TY 邸はプライバシーの高い内部空間となり、今までの生活ではなかった非
日常の庭付き浴室・借景(桜並木)などの風景が、これからは日常となり、
ご家族でのご旅行の回数も減るのではないでしょうか。(笑)