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皆さんいかがお過ごしでしょうか。  
 
ようやく秋の長雨も落ち着き、晴天の日が続き過ごしやすくなりましたね。
私は、基本設計中のお客様が多数おられますのでご要望に対してのご提案を検討する一週間となりそうです。
 
 
さて今回は、土地探しからスタートされたご家族4人の3階建てのお住いです。
 
 
・敷地は大阪市内上町台地の谷地形で、歴史ある建物や町並みを活かしたセンスの良いリノベーション店舗が点在する人気のエリアに位置し、西側に道路・南側には長屋に繋がる専用通路、道路と同レベルの有効宅地約25坪で、住居系地域の準防火地域に指定された土地です。
 
 
ご要望は
・防犯対策
・プライバシーの高いリビング・ダイニング・キッチン
・室内干しスペースがほしい
・駐車スペースと駐輪スペース4台
・家族の洋服をまとめてしまえるファミリークロークがほしい
 
 
上記要望をキーワードに、
西側6M道路、南側隣地には3階建て、北・東側隣地には将来の3階建てを見据え、特に防犯・プライバシー・日射取得を考慮し、北側・東側には階段・水廻り・寝室を配し、開かれた南西側にはオーバーハングした大きな吹抜(LDK)を持たせたプランとして計画をスタートさせました。
 
 
計画の課題及び提案
1.有効宅地約25坪に駐車・駐輪スペースを含めたゾーニング計画
2.防犯を考慮した窓配置計画
3.隣地に3階建てがある場合の日射取得提案
 
 
検討を重ね最適解に至った方法論ですが、
2.防犯を考慮した窓配置計画ですが、まずは周辺の現状確認と将来の状況を想定することが必要です。特に市街地においては、隣地境界いっぱいまで建てられているケースが少なくありませんので、メンテナンス用通路としての最小空き寸法では、簡単に屋根を伝い侵入される危険があります。また隣接建物の建て替えで、同等クラスの建物高さになることでの侵入のリスクも高まります。階数による違いがあるという統計結果が以下になり、窓から侵入されやすい階数は1・2階・屋根からと言われています。特に気を付けたいポイントとしては、
①バルコニー脇の雨樋・配水管が近くにある
②最上階のバルコニー(屋根からバルコニーに降りる)
③見通しの悪いバルコニー
④隣接した建物から侵入できる距離にある
上記を考慮し特に④と①の将来リスクも考え、窓の開閉形状と大きさを検討する必要があると考えました。機能面においては、中間期及び夏期の夜間通風と明るさの確保が必要と考えます。その点から窓開閉形式は縦すべり出し窓を選択しました。有効幅21センチに対して障子の両脇に10センチ程度の隙間しかないため、機能面も併せて防犯対策の有効性があるため安心です。(ちなみに頭幅の平均値は16センチ程度です。)これから市街地において計画予定の方は、より防犯対策を念頭に置き計画する必要があると思います。
 
 
 
次回は計画の課題3.の隣地に3階建てがある場合の日射取得提案についてお伝えさせて頂きます。
 
※縦すべり出し窓(窓枠の上下に設けられた溝に沿って、窓を外側(室外側)に滑り出させて開けるもの)
、通風を取込みやすい窓としてウィンドキャッチャー(風をつかむ)と称されています。