第二回:水染み(水によるアクの発生含む) vol.1

2020年9月26日更新

少しずつ涼しくなって来ましたね!
みなさまいかがお過ごしでしょうか?
カスタマーサポートの宮嶋です。

先日久しぶりにサッカーをしました。
小学生と10分ゲームを2本しただけで、靭帯を移植した膝が限界を迎えました。
関節は一生物ですから、もっと大事にしてあげようと思います。

さて、前回告知させていただいた水シミについてです。
コップの水滴や、水はねが木に染み込むことで発生する水シミ。
無垢材は水を吸うため、こういった水シミは他の建材に比べてできやすいと言わざるを得ません。
また、材種によっては水だけでもアクが発生して黒ずむこともあります。

では、このような厄介な水シミですが、どのように対処していけばいいのでしょうか。
①水を染み込ませない
 水を染み込ませてしまうからシミになるため、まずは水がかかりやすい洗面台やキッチンカウンターなどは水回り用のワックスで日頃のお手入れをしてください。
  ※このとき、ニスなどの表面に塗膜を張ってしまうタイプの塗料を使わないようにお願いします!
   木が呼吸できなくなってしまい、また内部に入った水が出にくくなってしまうため劣化の原因になることがあります。

②水がついたらなるべく早く拭き取る
 長く水に濡れた状態になればそれだけシミが強くつく可能性が高くなります。
 木についた水はなるべく早く拭き取るようにします。

③それでも水シミができてしまったら、以下の方法を試しましょう。
 1)水布巾+アイロン
 2)クリーナー
 3)薬剤(アクの場合)
 4)研磨

今回はvol.1として、1)水布巾+アイロンを試してみたいと思います。
この方法は今までのお手入れセミナーでもお伝えしてこなかった新しい方法なので、ぜひお試しください!

方法は簡単です。
①汚れに水を染み込ませる(もしくはしっかり濡れた布巾を汚れにかぶせる)
②中から強に設定したアイロンを当てる
③ゆっくりと動かしながら2分
④汚れの落ち具合を確認しながら、水を追加したりアイロンの時間を延長する
⑤乾かす(この後のケアの質に関わってくるので、しっかり乾かしてください!)
⑥表面がカサついていたらサンドペーパーをかける(400番程度)
⑦木粉を拭き取る
⑧オイルを塗る

鉢植えを置くなどして使っていたために、しっかりと水シミがついてしまった弊社8(ハチ)のスツールで手順を確認しながら成果を御覧ください。


かなりのシミがついています。いつからついているのかわからないくらい古いもののようです。

汚れに水を吸わせます

アイロンを当てます

汚れが!布巾にうつっています!!

水シミはすっかりなくなったように見えますが、少し毛羽立ったのと、色が抜けてしまったようで白っぽくなっています。

400番のサンドペーパーで表面を整えます

オイルを塗っていきます(弊社着色なしの場合の標準品、キヌカです)

完成です!手触りもすべすべで、最初と比べると見違えるようです!

では、他の水シミにも効くのでしょうか。
コップの跡がくっきりと残っているこちらは…

あと一歩といったところです。
もう少し時間をかけてアイロン&オイルができればもう少し目立たなくできそうです。

コーヒーマシンの下に隠れてたこちらのシミは…


完全になくなった!とは言えないものの、いかがでしょうか。
結構きれいにできました?

アクはさすがに無理かなと思いながら、コーヒーのシミをとったパワーにたくしてみました。

いけました!とれました!

デメリット
●時間がかかる(一箇所2〜3分以上)
●色が抜ける
●火傷のリスクがある
メリット
●水と熱のみなので、人体に影響がない
●クリーナーなどを新たに買う必要がない

水シミや汚れに気がついたら、まず最初に試してみていただきたい方法です。

次回は前回のように、アク抜き剤やクリーナーも使用して比較検討してみたいと思います。

資料請求はこちら