街づくりを考える

2021年6月12日更新

先日アフター工事で訪問させて頂いたお宅、かつて里山住宅博in神戸として木の家をつくる工務店が参画する

住宅博覧会の会場となった地です。

 

工事管理として携わってから早5年、各住戸は入居者の手に渡り、モデルハウス展示場から暮らしのある街へ

変貌していました。

建築協定と設計ルールによって統一された建物に加え、外構・植栽にも統一のデザインコードを設け、

家々がバラバラに建っている一般的な分譲地とは異なる街並みがそこにはありました。

先日の福田のブログでも里山住宅博について書かれています。

 

眼下に広がる住民の共有地である里山は新緑の季節を迎え、通り抜ける風も爽やかでとても心地よいものでした。

新たに植樹された果樹たちも成長を続けていました。

 


 

隣地との境界には植栽を用いて、自然で緩やかなつながりを持つ街を実現しています。

完成当初は樹木の成長や葉の茂り方もまだまだこれから、むしろこんな少なくて大丈夫?

という段階でしたが、

現在ではご覧の通り、しっかり成長し隣家とも緩やかに区切られ生垣の機能を果たしてくれています。

 

 

周辺の分譲地ではコンクリートブロックで区切り、フェンスで目隠しという外構が多い中で、

よい意味で異彩を放っている訳ですが、

どちらが素敵かといえば、個人的には緑潤う環境に身を置きたいなと思いますね。

 

 

こういった街並みを形成するには販売する側の明確な意思とそこに住む人の共通の理解が不可欠ですが、

予算、販売手法、趣味嗜好などなど様々な要素が混ざり合い、現実味を帯びないからなのかどこへ行っても

同じような街並みを目にするのは味気なさを感じます。

その土地で自生している植物を用い、皆で緑を成長させながら街をつくることが意識され続ければ、

その場所でしか見られない風景が日本中につくれるのかなと。

 

会期が迫る中、忙しく走り回っていた建築中にはそんなこと考える暇もありませんでしたが、

再びこの地を訪れて思いを巡らせることができました。

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