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さて今回は『四季の移ろいと共に暮らす家』第2回、計画課題.①−2の最適解を導くための方法論についてご紹介したいと思います。
 
 
土地探しからスタートされたご夫妻の2階建てのお住いです。
 
計画地は西側に4.4Mの道路、南西付近で4Mの丁字路に繋がります。
敷地高低差はほぼなく、北・南側には2階建住宅の駐車スペースに隣接し、東側には2階建のアパート、真北は西側道路に対して10度ほど西に傾斜した、都市計画法上の道路後退制限のない第一種低層住居専用地域に指定された整形な約55坪の土地です。
 
 
ご要望は
・メンテナンスがしやすいように
・キャンプ道具等、大容量の収納スペース希望
・LDK内に仏壇スペースが欲しい
・キッチンで作業しながらTVが見たい
・屋根付の干場が欲しい(良く乾く位置)
・開放感のある浴室
・駐車場は屋根、進入防止対策
・客人用の収納が欲しい
 
 
計画の課題及び提案
①.土地利用計画と家事動線に配慮したゾーニング計画
②.プライバシーの確保と終日日射取得の両立
 
 
 
検討を重ね最適解に至った方法論ですが、
①−2.今回は家事動線に配慮したゾーニング計画についてお伝えさせて頂きます。
前回は駐車駐輪スペース・玄関アプローチ・樹木・建物の配置を行いました。
 
 
上記の土地利用計画から建物が法令上可能な面積に納められる諸室を、面積算定から割り出します。
玄関・LDK・和室・トイレで必要面積をほぼ使い切ってしまいますが、エレベーターを想定することから水廻りをキッチンから離して2階にゾーニングすることができます。
 
水廻りを2階に配置することのメリットは、洗濯→干す(乾燥)→収納と一連の洗濯動線が2階で完結することです。
1階のパブリック空間と2階のプライベート空間を階層で分けることができ、将来に渡り家事の負担軽減には適していると考えます。
 
よって1階をパブリックスペースとしてリビング・ダイニング・キッチン+お庭は、ゆったりと寛げる空間づくりが可能となりました。
 
 
 
それでは、1階からゾーニングについてご説明をいたします。
 
ご夫妻はキャンプに出かけることが多いため、玄関を広く作り玄関横に納戸を設け、ホール脇に下足箱を設けました。
玄関から続く納戸の床仕上げは、外部に使用するウッドデッキをフローリング加工したもので仕上げました。
床および下地を木製で作り仕上げることで、冬期の輻射による冷気がない為室内と同じ熱環境で寒さによる負担もなく、広い玄関を使い気持ちよくキャンプ道具のメンテナンスを行えます。
 
次にLDKのゾーニングですが、リビングはパブリックスペースとして来客を迎え入れたりと玄関近くにゾーニングすることを基本としますが、本計画においてはご夫妻のゆったりと寛げる空間づくりを優先的に考え、玄関からダイニング、キッチンへ続き、南東にリビングそして和室から2つ目の庭へと続くゾーニングとしました。
上記のゾーニングからダイニングテーブル及びリビングソファからコーナーのお庭に正対し、お庭の樹木を正面から愛でることができます。
 
また担当の鳴瀬よりリビングには、ステップダウンフロアー・カーペット敷・造作ソファ・天井の木製板張り等の提案で、空間に変化が生まれ更に心地よい豊かな空間となりました。
 
和室は、リビングから続く4畳程度のスペースですが、床から続くコーナの地窓で庭と繋がりホビースペースとして、更に違う空間の変化を楽しむことができます。
 
1階の水廻りは、トイレの使用音を考慮するのと将来用のエレベーターが設置可能なようにダイニングの北側に配置し、扉を介して前室の洗面からトイレにつながります。
また将来用のエレベーターは、水回りを一部改修して設置可能です。
 
2階への階段は、キッチンとリビングの主動線を抜け東外壁面にあり、階段下はキッチンのパントリーとして有効利用出来ます。
 
 
 
それでは2階のゾーニングについてです。
 
階段を上がり南へウォークインクローゼット及び寝室、吹き抜けの西側に水廻りとしたゾーニングです。
 
廊下の延長距離を短くすることと落ち着いた寝室とするためにウォークインクローゼットから寝室に入るスタイルとし、更に道路面から建物を小さく見せるために南東に位置する寝室の屋根は南傾斜として低く抑えました。
また寝室とウォークインクローゼットの間に平面的にカーブを描く壁を使った書斎を設けました。
寝室のヘッドレスト側はベッドに腰掛けた際に天井面がすぐ近くにあるくらい高さを抑え、R形状の天井面に向けた調光付きの間接照明で睡眠に入りやすい設えを提案しました。
 
吹抜けから西側は水廻りエリアですが、吹き抜けに面してエレベーターを想定しているため、将来に向けて2階水廻りへのアクセスもスムーズに行えます。
 
水廻りのゾーニングですが、浴室から洗面脱衣の扉を介して南側に3帖弱ほどのランドリールームを設け、水廻りを取り囲むように道路側の屋根付バルコニーへの干場へつながります。
 
浴室及び洗面は、隣接住居に対してバルコニー・ランドリールームが緩衝帯となり、プライバシーの高い空間として帰宅時の入浴をリラックスして楽しめるゾーニングとしました。
 
 
 
次回は計画の課題②.プライバシーの確保と終日日射取得の両立についてお伝えさせて頂きます。