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さて今回は『四季の移ろいと共に暮らす家』第3回、計画課題.②の最適解を導くための方法論についてご紹介したいと思います。
 
 
土地探しからスタートされたご夫妻の2階建てのお住いです。
 
計画地は西側に4.4Mの道路、南西付近で4Mの丁字路に繋がります。
敷地高低差はほぼなく、北・南側には2階建住宅の駐車スペースに隣接し、東側には2階建のアパート、真北は西側道路に対して10度ほど西に傾斜した、都市計画法上の道路後退制限のない第一種低層住居専用地域に指定された整形な約55坪の土地です。
 
 
ご要望は
・メンテナンスがしやすいように
・キャンプ道具等、大容量の収納スペース希望
・LDK内に仏壇スペースが欲しい
・キッチンで作業しながらTVが見たい
・屋根付の干場が欲しい(良く乾く位置)
・開放感のある浴室
・駐車場は屋根、進入防止対策
・客人用の収納が欲しい
 
 
計画の課題及び提案
①.土地利用計画と家事動線に配慮したゾーニング計画
②.プライバシーの確保と終日日射取得の両立
 
 
検討を重ね最適解に至った方法論ですが、
 
②.前回は土地利用計画からゆとりあるゾーニングとするために、2階に水廻り+将来用エレベーターと2階水廻りのメリットを主にご説明しました。
 
 
今回は、プライバシー確保と終日日射取得の両立をゾーニングのプロセスでお伝えいたします。
 
住宅としてのプライバシーは、室内から外部とのつながりは作りつつ外からの視線はカットしたい、道路から最も遠い場所にうまく配置できればフェンス等の工作物がなくてもプライバシーの確保が可能ですので、まずはゾーニングの優先順位を決めていくことから始めます。
 
 
1階は、落ち着いた静かに過ごしたいリビングとゆったりくつろぎながら過ごせるホビースペースは出来るだけ道路から遠くに位置する配置にしたいと考えます。
 
リビングにおいての主動線についてもここで少し触れておきたいと思います。
 
土地利用計画から限られたスペースでは、リビングのスペースは玄関から迎え入れる付近にゾーニングすることが叶わない場合があります。
 
ソファ及びTV配置から壁の2面を使ってしまい、ダイニングに向かうのにTVの前を横切ったりと主動線が限られてしまい、そこそこの面積がないとうまく配置ができないです。
 
より静かな落ち着いた設えにしたい場合は、家族の動線が最も少ない配置を選択することが必要です。
 
 
2階は、水廻りか寝室のどちらかで言えば寝室です。
寝室は静かで朝日がさしこむ環境で有れば尚良いですが、隣接建物があるため将来的にも期待はできませんが敷地の中でも静かさを優先します。
 
また寝室その他の諸室は断熱性能面から大きな窓を設けないため、隣接建物からの窓とも干渉しにくく中間期で窓を開放していても道路側でなければプライバシーが高いと言えます。
 
 
次に終日日射取得についてですが、日射取得が期待できる敷地においては一定のルールを決めています。
 
今計画の場合のように1階の必要諸室では、建物形状を東西に長く南面のみで日射を受ける建物形状にすることが難しく、平面的に南東側に続くL型形状になるため、南東側に突き出た部分は下屋化し南面に面した部分に建物自身で日影を作らない(自己日影)ようにする必要があります。
 
南東側に突き出た建物の日影を回避する方法として吹抜けがあります。
 
吹抜けは自己日影で朝の日射取得を妨く方法の一つですので、ダイニング上部の吹抜けを使い南に面した大きな窓から朝からも日射取得が可能となりました。