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皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
 
さて今回からニュースレターでご紹介した、『1.5層の吹抜を持つ家』前編の最適解を導くための方法論についてご紹介したいと思います。
 
土地探しからスタートされたご家族3人の2階建てのお住いです。
・敷地は川西市北東端に位置し、大阪府との境である光風台地区と隣接した昭和40年台に大手デベロッパーが開発したニュータウンで、開発当時から手付かずの敷地は西側に緩やかに下る北側道路、敷地は1Mほど高低差のある第1種低層住居専用地域に指定された土地です。
 
ご要望は   
・大きな吹抜けのリビングがほしい
・家族全員の衣類を収納したい
・吹抜のあるリビングから庭で遊ぶ子供たちを見ていたい
 
上記要望をキーワードに、
整形な敷地形状である為、建物を出来るだけ北側に寄せ南側の庭を最大限確保し、東西にできるだけ長く配置し、1階には家事動線を考え、ほとんどの機能を集約した1.5層の吹抜をもつ家として計画をスタートさせました。
 
計画の課題及び提案として
1.整形な土地に最大限南側の庭を確保する土地利用計画
2.東西に長い単調な建物形状をいかにプロポーションよくみせられるか
検討を重ね最適解に至った方法論ですが、
 
1.土地利用を検討する上でまず必要なことは南面の日射取得です。
建物内へより多くの日射を取り込むために、南側隣接建物との必要な離隔距離は冬期の太陽の角度(南中高度)が約30度ですので、南側隣接建物が2階建ての場合は約10Mの距離を離隔させることが必要となります。
ただ市街地においてはその離隔距離で建てるのが難しい現状です。
その場合、どういった日射取得の方法があるかですが、2層分の吹抜若しくは画像のような高天井を設けその天井位置にあるハイサイドライトを使用し、日射取得を行う方法があります。
さらに建物の北側にあるキッチン、水廻り、玄関、廊下がある奥まで明るさを確保、いわゆる導光の手法です。
吹抜もしくは高天井の高さと奥行きを利用したプランニングができれば同時に熱も北側等に導き入れることができます。
北側の玄関アプローチ及び外構計画において、今回の敷地では駐車スぺースを道路と平行に縦列駐車する事が出来、駐輪スペース・アプローチ・玄関をコンパクトな設計とし、南側の庭を最大限確保することができました。
このように自然エネルギーの利用を優先に考えたバランスの良い設計が出来れば快適な生活がご提供でき、お住まいで生活された際にその大切さを改めて感じて頂ける瞬間だと思います。
 
 
※南中高度(太陽が真南にきて、いちばん高く上がったときの地平線との間の角度です。)
※ハイサイドライト(壁の高い位置に取り付けられた窓)
※導光(北側の部屋や窓を設けにくい部屋に光を入れ、明るさを確保する工夫)
 
次回は計画の課題2.についてお伝えさせて頂きます。