さて今回はニュースレターでご紹介した、『本のある暮らしを楽しむ家』全4回の第1回、計画課題.①−1の
最適解を導くための方法論についてご紹介したいと思います。
さて今回は、先日ご提案させて頂きました、YU邸において、最適解を導くための手法について解説させて頂きます。
愛着のある土地で家づくりをスタートされるご家族の2階建てのお住いです。
敷地は堺市の北区、7行政区のうちの一つである北部に位置し、大阪市のベッドタウンとして住宅開発された街で、
堺市唯一の地下鉄が区内を通り、2009年8月に南区を上回り、堺市最多人口の区となりました。
敷地は南東に道路、道路とほぼ高低差のない第1種中高層住居専用地域に指定された約70坪の整形な土地です。
ご要望は
・象徴的な本棚が欲しい
・プライバシーが高く周囲と目線が合わないように
・水廻りは道路から離して干し場は屋根付
・通風ができる雨戸が欲しい
・キッチンはスタディスペースが見え、リビングからは見えないように
・帰宅後、出発前の用意を全て一回で済ませたい
計画の課題及び提案
①.土地利用計画と家事動線に配慮したゾーニング計画
②.敷地に対して真北が45度東側に傾く際の日射取得と日射遮蔽の方法
検討を重ね最適解に至った方法論ですが、
①−1.周辺環境は、南側に屋根付月極駐車場、西・北側の土地はご親族の所有で、西側にはご両親の2階建の
お住まいがある恵まれた条件の中であれば、リビング・ダイニング・キッチンが1階においても窓を開放しながら
十分なプライバシーを確保できます。
土地利用計画は、建物をほぼ敷地中央に配した計画で、北側は駐車・駐輪スペース、東側道路面には樹木等で
十分なゆとりを作る玄関・アプローチ、南道路面の足元には植物を配した約2Mの高さのウッドフェンスで
お庭を囲みました。
西側においてはご両親の建物に面しており、通常であれば窓は西日を受けるため極力避ける方向ですが、積極的に
大きな窓を開け鑑賞用の庭を作りました。
建物の大きさは、間口約7M×奥行約9M(南向き)の総2階建40坪です。

次回は計画の課題①−2.家事動線に配慮したゾーニング計画についてお伝えさせて頂きます。
※ゾーニング(計画上のプロセスの一つで、空間を機能や用途別にまとめて必要な空間の大きさを設定し、
相互の関連を見た上で位置関係を決定する設計手法です。)
◼完成見学会(イベントレポート)