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さて今回は『六甲山の麓に建つ、切妻屋根の家』第1回、計画課題.①の最適解を導くための方法論についてご紹介したいと思います。
 
 
土地探しからスタートされたご家族の2階建てのお住いです。
 
敷地は神戸市の中央区、9行政区のうちの一つでほぼ中央に位置し、六甲山地と神戸港を有し、地理的な条件に恵まれた街で、異人館、神戸ルミナリエ、近代建築の旧居留地、中華街、メリケンパーク、神戸ハーバーランド、ポートアイランドなど皆さんもご存知の素敵な街です。
計画地は東に道路、道路は北から南へ約1Mほど傾斜のついた第1種低層住居専用地域に指定された約45坪の東西に長い土地です。
 
 
ご要望は
・帰宅時の効率的な家事動線・回遊動線
・室内物干し(花粉対策)
・寝室内ではない読書スペースを設けたい
・キッズスペース
・奥様のワークスペース(ピラティス)
・パブリックとプライベートスペースをきっちり分けたい
・玄関から収納を経由し、キッチンまでの動線
 
 
計画の課題及び提案
①.土地利用計画と家事動線に配慮したゾーニング計画
②.北側斜線(高度地区)の高さ制限がある中、太陽光発電パネル
の搭載は可能か?
 
 
検討を重ね最適解に至った方法論ですが、
.周辺状況は、東西2区画分譲地の東側道路付で、北側は西側区画の専用通路に面し、南側は設計途中に分譲住宅であることが解り、計画地と同じ2区画分譲で専用通路であることから、南側のお庭とさらに将来的に空地として担保できる隣接分譲地の専用通路があるため、十分な日射取得が得られる想定が可能です。
配置計画においては、北・西側は室外機等のスペースとしてできるだけ建物を寄せ、東側は南東に駐車スペース1台と非常用に道路付で縦列配置できる駐車スペースの計2台を確保し、南側は敷地以南が永続的に日射取得を妨げない為、南側のお庭とウッドデッキを必要最小限とし、建蔽率制限の50%を余すことなく使い切ることで平面計画に必要な面積が確保できました。
建物のゾーニング計画ですが、要望を整理し諸室を1・2階に振分け、面積算定から2階を整形な平面形状にし、2階から増床する1階部分をファサードで整えました。
それでは1階のパブリックスペースについてのアイデアですが、構造計画も考慮し動線ラインを3本作ることを考えました。
最も西寄りの南北方向の水廻り動線、北側寄りに東西方向に使う家族主体のプライベート動線と建物中央にある東西方向のメイン動線です。
水廻り動線は、北から浴室・洗面脱衣室・FCL+サンルームから南側ウッドデッキの一部屋根の付いた物干しスペースに繋がります。FCL+サンルームには、室内干しができるスペースを作り収納まで完結できるスペースになっています。
尚、中央の洗面脱衣室がダイニング・キッチンから繋がっています。
家族主体のプライベート動線はバックヤード側で、北東の玄関からSCL・パントリー・キッチン・ダイニングエリアに繋がり、奥様の負担軽減に寄与します。
玄関からもう一方の導線がメイン動線になりますが、ホールスペースを拡張、8畳弱の奥様のワークスペース(ピラティス)とし生徒さんを迎えます。
また玄関中央に洗面を配し、洗面の周りに回遊動線を作ることで、SCLから洗面・トイレに、さらにメイン動線のワークスペースからも繋がり、帰宅時の手洗いが気兼ね無く利用できます。
今回は、ご要望から諸室を経由し廊下を一切作らない発想でプランを何度も検討し、ご家族の理想の動線を作り出すことができました。
 
 
次回は計画の課題②.北側斜線(高度地区)の高さ制限についてお伝えさせて頂きます。
 
※ゾーニング(計画上のプロセスの一つで、空間を機能や用途別にまとめて必要な空間の大きさを設定し、相互の関連を見た上で位置関係を決定する設計手法です。)
※ファサード(建物の正面。一般的には玄関のある面を言いますが、外観として重要な面であれば、側面または背面もファサードとも呼ぶ場合があります。)
 ※ピラティス(ジョセフ・ピラティスが提唱したメソッドで背骨や骨盤の動きに焦点を当てたエクササイズ
 
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