モダニズム建築を代表するドイツの建築家 ミース・ファン・デル・ローエが残したといわれる格言




~神は細部に宿る God is in the details.~
意味は「細かい部分までこだわり抜くことで、全体としての完成度が高まる。」ということ。
全体や見た目ばかりを気にして細かい部分を疎かにすれば、結果として作品全体の完成度も落ちる。
だからこそ本物は、細部に至るまで念入りにこだわりが貫かれている、ということを表現した言葉です。
建築の分野にかかわらず、細部にこだわることの大切さを説く言葉として使われますが、私も好きな言葉の一つです。
私たちの仕事で言うならば、部材一つの納まりを決める際に、
「ここはチリを少なく、2ミリ出しで」とか
「見附けを7ミリに薄くしたいから、こういう加工で」など
割と日常的に数ミリ単位でのやりとりを職人さんとしている気がします。
納め方に迷いが生じたら、この言葉を思い出し、細部まで美しく仕上がるよう心掛けています。
建築中の現場でその一例を…
材料の切り口を隠す留め納まりは美しいです。

漆喰の施工を美しくするため、天井板と壁の隙間に9ミリの底目地を設け、凹凸のあるウッドタイルの取り合いにはさりげない薄い見切り材を。


枠材はこんな加工をして薄く見えるように納めています。


こんな感じで、細部にまでこだわって現場を納めていきます。