基本設計-5

2021年4月4日更新

前回は以下の●基本設計-2の各項目の【特殊工事】についてご説明させて頂きました。
 
 
弊社ホームページより
【家づくりのイロハ】
■ハ.家づくりの進め方→STEP3
 
上記は、初回提案後設計申込を頂き、住宅ローン審査を進めつつ、基本設計(マスタープラン)を固めるステップです。
先ずは、正確な全体費用を算出するベース(基本プラン)をつくり上げることを目標とします。
 
大きく分けて以下の3つで構成しています。
①基本設計
②全体費用の確認
③住宅ローン審査
 
では①の基本設計ですが、
主に以下の検証・検討・承認を行います。
●基本設計−1(敷地確定・プラン決定・法規チェック・設計レビュー①)
●基本設計–2(造作家具及び内装建具承認・照明計画方向性・サッシ承認他)
 
 
 
 
今回は、●基本設計−2の【外構工事】について説明いたします。
 
上記カテゴリー②の全体費用の確認のためには以下の金額算出も必要です。
初回提案の際に以下の金額算出を行いご提示していますが、プラン変更による増減見積や地盤改良見積、オプション類の絞込みも合わせて行います。
 
■土地に付帯する費用
【地盤改良】
【給排水引込関連】
【特殊工事】
【外構工事】
■建築関連費用
【住宅設備】
【造作家具】
【内装建具】
【照明】
【外部建具】
 
 
 
 
 
【外構工事】
 外構工事は、道路・敷地境界から建物までの地盤の形成と植物によって成り立っています。
建物とは相関関係にあり、なくてはならないものですので作り方次第で、建物の良し悪しが変わりますので非常に大切にしています。
 
まず弊社の外構工事の範囲ですが、
建物から外の部分に該当し、外壁から外側の工事が外構工事にあたります。
長期優良住宅では基礎の立上がりの面は、維持管理上覆うことが許されておらずポーチなどを接して作ることができません。
よってポーチは基礎から縁を切って施工しますので、外構工事にあたります。
またビルトインなどの駐車スペースも土間仕上げが外構工事にあたります。
 
 
パッシブデザインについて、
建物だけではなく外構も手法の一つとして設計します。
建物前の土間や植栽です。
 
土間においては、1階リビング・ダイニング・キッチンは南面配置することが多いため、通風利用をする際に夏期などで有効な手段があり、皆さんもご存知の打ち水は水が蒸発する際の気化熱の働きで周囲の温度を下げることができます。
また水が地表にある状態にすると地面の温度が上がりにくくなり、濡れた地面を通る風も冷やされて涼しくなります。
水が蒸発する際、打ち水をした場所の気圧が上がり、空気が流れることで風が生まれる効果を利用することも通風利用の一つですので、芝張りなど植物を用いることが効果的です。
 
植物においては、落葉樹は冬に枯れ夏に青々と葉が茂りますので、冬にたくさんの熱を建物に取り込み夏は遮蔽効果があります。
建物近くに落葉樹を配置することで植物で日射熱の調整が可能です。
また室内から近くに四季を感じ取れる効果であったり、プライバシーが必要な部分にも常緑樹・落葉樹などを利用します。
 
 
スタイルにおいては、
オープン・クローズ・セミオープンがあります。
 
オープンタイプは、表札・インターホンを設置するための門柱と植物など最小限にし、コストを抑えることができます。
クローズタイプは、道路境界近くを門柱・塀・フェンスなどで囲い、通りから内部が見えない状態で通りから距離を作り内部中心の空間となります。
 
セミオープンタイプは、道路から後退した建物付近で防犯ラインを作り、ポーチなど玄関ドア廻りに塀を作ったり、駐車場の後方にある庭との境に塀・木製フェンスを作ったりと植栽と組合わせて奥行きを作ることで、街に対しても通りを歩く人にも配慮したものですので、弊社ではセミオープンタイプの提案が多いです。
 
道路境界付近で閉じてもオープンデザインの門扉、駐車スペースの扉が内部を見通せるデザインであればセミオープンタイプと言えるでしょう。
 
 
コストについてですが、
すでにお話ししたように建物と外構(植物)は密接な相互の関係にあり建物同様大事なものですので、建物の設計が終わりその後に外構の打ち合わせを行うと思うようなコストがかけられず住宅として完成したと言い切れません。
 
建物・外構ともバランスよく設計する上で、初回提案で全体のコスト設計のためにも見積提示を行います。
外構打合せにおいても建物設計とほぼ同時に進めます。
全体コストが把握できますので、建物のプラン変更があった場合でも外構のコスト感を把握できているため、軌道修正をしながらバランス良くコストコントロールが可能となります。
 
 
最後になりますが、ほぼ全棟に近い外構及び植栽工事を行って頂いている方を紹介したいと思います。
 
施主でもあり、自ら作業を行い設計・提案を行うBOUGH(バウ:大株という意味があります)の下村さんです。
既製品をほとんど使用しない自然素材を多用し、建物との関係を大事にした設計及び工事を行って頂いています。
打ち合わせでは、ご自宅にある打合せスペースでクライアントの話をしっかり受け止め様々なアイデアで提案してくれます。
設計中は非常に穏やかな方で、現場では強面に変わり厳しさで顔つきが変わっていますが、施主さんを前にすると優しい表情に。
仕事に対する姿勢がいろんな場面で見てとれますので、信頼できる方です。
【スタイルブックより】
次回は
●基本設計–2の項目について■建築関連費用【住宅設備】をご説明します。
 
 

 

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