こんにちは。

我々が設計をする上で、地域の気象データというのは重要です。

気象庁では過去の気象データが閲覧でき、csv形式でダウンロードできることは業界内では広く知られていますが、難しいのはあくまで観測台のある場所でしかデータが取得できないという点です。

例えば、以下が大阪の観測台の位置ですが

この中に無い敷地の場合は、”大体近くのこの観測台と一緒くらいだろう”と考える他有りませんでした。
（しかも青丸は雨量のみの観測なので、気温はわかりません）
大阪はまだ標高差が少ないので良いですが、兵庫などは結構迷います。

これが兵庫の観測台位置

そんな中、数年前からこんなツールが登場しました。

「建築設計用気象データ」
https://climate.archlab.jp/

国立研究開発法人 建築研究所から公開されているサービスで、これは指定した任意の緯度・経度で気象データを取得できます。
気象庁データとは違い実測値ではないですが、過去十年分の気象庁データを使ってそのデータを統計処理することでデータを作成しています。
もちろん実測値でない分利用には注意が必要ですが。

ちなみにこんな住所を打つだけでこんな風にデータが出てきます。

少し専門的なツールではありますが、気温など分かりやすい箇所は一般の方でも十分に理解できると思います。
建築予定地だけではなく実家や旅行先などを調べて現住所と比較してみるのも面白いかもしれません。